ePRO入力支援コンタクトセンター事例|大規模臨床研究で、入力率向上と運用負荷軽減を実現

1万例規模のレジストリ研究において、患者の ePRO(電子的患者報告アウトカム)入力サポートから未入力者へのリマインド、アプリ・端末の操作支援までをワンストップで提供。データ欠測の抑制と、CRC・研究事務局の大幅な業務負荷軽減を実現しました。

プロジェクト概要

本事例は、全国約1万例の患者を対象とした長期臨床研究におけるePRO入力支援コンタクトセンターの構築・運用事例です。研究の特性上、決められたVisit日程でのePRO入力が必須であり、モチベーション低下やログインエラーなど技術的なトラブルによるデータ欠測が課題となっていました。

シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)は、医療特化型コンタクトセンターの豊富な知見と経験を活かし、入力率向上と運用の効率化を両立するサポート体制を構築しました。

  • 対象: 外来患者 約10,000例
  • 期間: 倫理委員会(EC)承認後〜追跡期間(約1年)
  • 目的: 入力率向上、データ欠測抑制、CRC負荷軽減
  • 提供範囲: ePRO入力支援、ヘルプデスク、リマインド、負担軽減費支払い代行

ePRO入力における課題

当事例の臨床研究では、ePRO入力において、以下のような課題が発生していました。

患者の入力漏れ・モチベーション低下

Visitごとの期限内に入力が完了しない患者が一定数存在。また、長期追跡のため、途中で入力が中断されるケースも。

アプリ操作・ログインに関するトラブル

スマートフォンに不慣れな患者や、機種変更による再ログイン失敗が頻発。入力漏れや問い合わせ対応の増加に。

CRC・医療機関スタッフの業務負荷が増大

患者からの操作問い合わせ、入力確認、負担軽減費対応などが集中し、業務負荷が増加。

CHIが提供したソリューション

CHIは、医療領域でのコンタクトセンター運用経験を活かし、「入力状況管理」「リマインド」「操作サポート」「負担軽減費支払い」 を統合した専用のePRO入力支援センターを構築しました。

ePROデータを用いた未入力者の自動抽出

患者ごとのVisit状況を確認し、未入力者を即時リスト化。

24時間体制で、クライアントの希望する抽出タイミングに合わせて、データを確認します。

未入力者への連絡/リマインド

入力のお願いとヘルプデスクのご案内を実施し、入力率を底上げ。

必要に応じて、入力方法の説明や不安のヒアリング、スケジュール確認を実施します。

操作ヘルプデスク(アプリ・端末サポート)

アプリのログインエラー、画面操作方法、機種変更時の再設定など、専門スタッフが丁寧に対応。

スマートフォンに不慣れな患者さんへの対応や、機種変更による再ログイン失敗などのトラブルを解決します。

負担軽減費の電子マネー支払い代行

Visitごとの対象者を集計し、電子マネーを定期的に一括で配信。

誤入力・誤支給防止のチェックプロセスも整備しています。

本事例の実施体制

医療特化型コンタクトセンターの豊富な知見と経験を活かし、入力率向上と運用の効率化を両立するサポート体制を構築しました。

対象規模

外来患者 約10,000例

体制・人員

  • 医療資格者(看護師・薬剤師)
  • CRC経験者
  • カスタマーサポート経験者
  • アプリ・ePROシステムに詳しい専門チーム など

管理体制

  • GVP準拠の研修
  • 品質モニタリング
  • 標準化された問い合わせ対応フロー
  • CTI・CRMによる応対履歴管理

成果

ePRO入力率が大幅に改善

SMSと電話リマインドの二段階アプローチにより、20%だった入力率が90%まで向上。未入力によるデータの欠測を大幅に削減。

CRC・研究事務局の負荷軽減

  • 操作問い合わせをセンター側で完結
  • 入力状況確認や患者管理が不要に
  • 手続き・支払い業務の分散化

患者の安心感向上

  • 操作トラブルを即時解決できる窓口
  • 入力サポートにより長期参加を継続しやすくなる
ビジネスパーソンの上半身のイメージアイコン

入力漏れがほぼ解消され、研究全体のデータ品質が向上しました。

CRCが日常業務に集中できるようになり、運営負荷が大きく減りました。

治験コーディネーター(CRC)の女性の上半身のイメージイラスト。。

CHIが選ばれる理由

01

医療特化のコンタクトセンター

医療や治験の複雑な相談に対応できる専門オペレーターを多数配置。

白衣を着た女性がパソコンに向かって事務作業をしている様子
医学論文や学術・文献のイメージ画像

02

GVP準拠・BCP対応の高品質運用

災害時・緊急時にも業務を中断しないセンター基盤。

03

治験・臨床研究支援の豊富な経験

ePRO・端末サポート・緊急開鍵センターなど、多数の受託実績。

医師と打合せをしている、治験コーディネーター(CRC)をイメージした画像素材
ノートPCで作業をしている人の手元。ウェブサイト・システム構築のイメージ。

04

デジタル連携による効率化

CTI/CRM/MDM/EDCとの連携で、高効率な運用を実現。

FAQ

よくあるご質問

Q.

どのような業務に対応していますか?

A.

CHIでは、医療分野に特化した各種コンタクトセンター(コールセンター)を運営しています。

各種コンタクトセンターの詳細は、コンタクトセンター一覧ページをご覧ください。

Q.

電話対応のほかに依頼できる業務はありますか?

A.

MRコンタクトセンターなど、メールでの対応も行っています。また、医療費相談コンタクトセンター自己注射コンタクトセンターなどでは、内容によって関連資料の発送も可能です。

その他、SMS(ショートメールサービス)、LINE、テレビ電話、Webフォーム、FAX対応なども可能です。

Q.

どのような問い合わせに対応できますか?

A.

お客様のご要望に応じて、幅広く対応しておりますが、一例として以下のようなお問い合わせに対応しております。

  • 製薬企業様向け:医薬品に関する一般的な問い合わせから、副作用や用法・用量、製品情報などの一次対応から二次対応、患者サポートプログラム(PSP)、製薬企業様のガイドラインに基づいた情報提供など
  • 医療機器メーカー様向け:デバイスやアプリのヘルプデスク対応など

その他、さまざまな企業様の業務実績がございます。お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

Q.

コールセンターの新規立ち上げを検討していますが、対応できますか?

A.

初めてコンタクトセンターを委託される企業様から、すでに他社様に委託されているコンタクトセンターの引継ぎまで、幅広い経験がございます。お客様のご状況や予算に合わせたサポートを提供させていただきます。

Q.

コミュニケーター(オペレーター)の品質を維持するための取り組みを教えてください。

A.

当社独自のクオリティシートを活用し、コミュニケーターのスキル及びクオリティを把握しています。一定水準を下回った場合は改善プログラムを適応し、高品質を維持する体制を構築しています。

Q.

日本に拠点はありませんが、コンタクトセンターの委託はできますか?

A.

シミックグループでは、日本に拠点のない海外の製薬企業やバイオベンチャー向けのサービスを提供しています。CHIのコンタクトセンター事業でも、日本でビジネス展開を計画されるお客様のコンタクトセンター立上げ経験を持ち、状況に応じた支援が可能です。

Q.

サービス利用開始まで、どれくらいの期間がかかりますか?

A.

通常、導入までには数か月程度準備期間が必要ですが、お客様のニーズに合わせたサービスのカスタマイズを行うことが可能です。最短で数週間の開設実績もございますので、まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

CONTACT

研究規模・期間・対象疾患にあわせて、コンタクトセンターの構築・運用をご提案します。

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