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治験施設支援機関(SMO)とは:治験の効率化と品質向上をサポート

治験施設支援機関(Site Management Organization:SMO)は、治験や臨床研究を行う医療機関や、医師、看護師などの医療機関スタッフを支援する組織です。この記事では、SMOの業務内容をはじめ、治験・臨床試験の効率化と品質向上をサポートする役割について詳しく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.SMOの役割と目的
    1. 1.1.医療機関の選定
    2. 1.2.プロトコールの遵守
    3. 1.3.業務効率化
    4. 1.4.関係者間の連携
  2. 2.SMOの効果とメリット
    1. 2.1.治験の効率化
    2. 2.2.品質の向上
    3. 2.3.医療機関スタッフの負担軽減
    4. 2.4.リソースの最適化
  3. 3.まとめ
    1. 3.1.シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)

SMOの役割と目的

SMOは、臨床試験の適切な実施と効率化を支援するための組織です。主な役割と目的には、以下のようなものがあります。

医療機関の選定

SMOは、臨床試験のプロトコールにあわせて、適切な治験実施施設となる医療機関を選定します。医師や看護師などの医療機関スタッフと連携しながら、製薬企業などの治験依頼者とのやり取りを行い、被験者数や必要な医療機器・設備などの条件にあわせた医療機関を選定して提案します。

プロトコールの遵守

SMOは、臨床試験がプロトコールに沿って実施されるよう、医療機関をサポートします。医療機関スタッフに対する勉強会やトレーニングを実施したり、治験依頼者・CROのモニタリング・監査の対応などを通じて、データの品質と信頼性を確保します。

業務効率化

SMOは、治験を実施する医療機関のパフォーマンスを向上させるために、治験コーディネーター(CRC)を派遣し、医師や看護師などの医療機関スタッフをサポートします。書類作成などの煩雑な業務をCRCが専門的に行うことで、医療機関は通常の業務と並行して、効率的に試験を進めることができます。

関係者間の連携

SMOは、治験を実施する上での調整役として、スケジュール通りに進行できるよう、関係各所の連携を促進します。 製薬企業などの治験依頼者や、医薬品開発業務受託機関 (Contract Research Organization:CRO)、医療機関スタッフなど、多数の関係者と連携し、円滑なコミュニケーションを行い、協力して治験を実施する環境づくりを行います。

SMOの効果とメリット

SMO業務によって、治験の効率化と品質向上が期待できます。SMOの効果とメリットの一部は、以下の通りです。

治験の効率化

SMOには、治験コーディネーター(CRC)や、Site Management Associate(SMA)といった専門職が在籍しています。製薬企業などの治験依頼者に代わり、試験のプロトコールに適した医療機関の選定を行い、医療機関スタッフへの情報提供や事務的業務のサポートを行うことで、臨床試験の開始時期を早めることに繋がります。また、適格な被験者のスクリーニングやデータ管理を通じて、医療機関における試験の効率性を向上させます。

品質の向上

SMOは、プロトコールに沿った治験の実施をサポートしたり、モニタリング・監査の対応を行ったりして、データの品質と信頼性を確保します。GCPなどの関連法規に沿った適切な品質管理の手順を守り、試験の正確性や安全性に貢献しています。

医療機関スタッフの負担軽減

試験を実施する医療機関の多くでは、通常の診療と並行して試験を実施しています。そのため、医師や看護師などの医療機関スタッフの業務負担の増加が課題となります。SMOを利用することで、治験コーディネーター(CRC)が、試験に関する書類作成などの事務作業や、被験者の窓口対応、来院スケジュールの調整、同意取得の補助などを代わりに行い、医療機関スタッフの負担を軽減します。

リソースの最適化

治験や臨床研究を実施するためには、医療機関が通常行う診療に加えて、GCPなどの関連法規に沿った様々な知識が必要となります。SMOには、医療機関が治験を実施する際に必要な専門知識や経験を豊富にあるため、医療機関が独自に勉強会を行ったり、新しいスタッフを雇用したりせず、医療機関のリソースを最適化することができます。SMOが、医療機関スタッフへの情報提供や、品質管理のノウハウを活かした支援を行うことで、医療機関は効率的に試験を進めることができます。

まとめ

治験施設支援機関(SMO)は、臨床試験施設や研究者を支援し、治験の効率化と品質向上に貢献します。SMOを利用することで、治験の効率化、品質向上、医師や医療機関スタッフの負担軽減などの効果が期待されます。

シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)

シミックヘルスケア・インスティテュート株式会社(CHI) は、SMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)として、全国2,600以上の医療機関を20年以上にわたって支援しています。
これまでの知見・経験を活かし、治験・臨床研究の実施から事務的業務、IRB(治験審査委員会)事務局業務まで、医療機関における治験実施をフルサポートいたします。
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