ブログ記事のアイキャッチ画像。第2回、CRCの業務内容とスケジュール。患者さん・関係者とのやり取り。

【第2回】CRCの業務内容とスケジュール|患者さん・関係者とのやり取り

第1回では、CRCの基本的な役割や位置づけを紹介しました。

今回は、CRCは実際にどんな仕事をしているのか、どのようなスケジュールで活動しているのかを、より具体的に見ていきます。

CRCは、医師・治験に参加する患者さん(治験参加者)・製薬企業などをつなぐ調整役。治験が安全かつ円滑に進むよう、多くの関係者と連携しながら支える存在です。

※CRC:治験コーディネーター。Clinical Research Coordinatorの略。

CRCの仕事

CRCの業務は、治験開始前の準備から、治験実施中、そして終了後の対応まで多岐にわたります。

ここでは、治験の進行に沿って主な業務内容をご紹介します。

医学論文や学術・文献のイメージ画像

治験開始前の準備

製薬企業が開催する勉強会への参加、治験実施計画書(プロトコール)の確認など、対象疾患について必要な資料を確認し、担当試験への理解を深めます。

プロトコールは非常に詳細に記載されており、数百ページに及ぶこともあります。検査項目や来院スケジュールを細かく確認し、治験参加者の負担や現場でスムーズに実施できるかを想像しながら読み込むことも重要な仕事です。

白衣を着た女性がパソコンに向かって事務作業をしている様子

医療機関での調整

治験で必要な業務について医療機関スタッフへ説明し、具体的な対応を相談します。検査部門や薬剤部門など、多くの部署と連携しながら準備を進めます。

また、使用する治験薬搬入の確認や資材の準備など、治験開始に向けた環境整備も行います。

「段取り力」が試される場面です。

ノートPCで作業をしている人の手元。ウェブサイト・システム構築のイメージ。

候補患者さんの確認

治験を担当する医師の指示のもと、カルテなどから候補となる患者さんを探します。適格基準・除外基準を慎重に確認しながら、患者さんが安全に参加できるかどうかを慎重に見極めます。

また、患者さんに対し医師が行う治験説明ののち、CRCは文書を用いて、治験への理解を深めてもらえるように補助説明を行います。難しい専門用語を、分かりやすい言葉でお伝えすることもCRCの大切な役割です。そして、治験に参加の意思を表明された場合、治験担当医師による同意取得に立ち会い、治験に関する業務を開始します。

女性の患者さんと会話をする治験コーディネーター(CRC)

治験参加中の患者さんへの対応

治験参加者の診察に立ち会い、不安や疑問があれば対応します。来院や検査のスケジュール管理、体調や服薬状況の確認なども行います。

治験は数か月~数年にわたることもあります。治験参加者にとって身近な相談相手となり、安心して参加していただけるようサポートします。

※医療行為は行いません

パソコンを操作する手元と、鍵のアイコン。強固なセキュリティのイメージ画像

治験依頼者の対応

製薬企業や開発業務受託機関(CRO:Contract Research Organization)モニターが医療機関を訪問し、資料やデータの確認をする際、CRCはその調整や準備、立ち会いを行います。担当する医師の指示のもと、資料の提示や説明などを実施します。

記録の整合性や進捗状況の確認など、治験の品質を保つための重要なやり取りを行います。正確性とコミュニケーション力の両方が求められる場面です。

治験コーディネーター(CRC)や治験事務局担当者(SMA)、医療機関スタッフの女性3人で打合せをしているイメージ画像

治験実施中~終了まで

報告書の作成やデータ入力など、治験を担当する医師のサポートを継続的に行います。治験終了時には、必要な書類の整理や最終報告なども担当します。

治験が無事に完了したときの達成感は、CRCにとって大きなやりがいの一つです。

CRCの日々の業務では、

  • 多職種と連携する調整力
  • 治験参加者に寄り添う姿勢
  • 正確な記録・データ管理能力

が非常に重要です。

CRCのスケジュール

では、実際の1日はどのように進んでいるのでしょうか。ここでは、新卒3年目CRC・Aさんのスケジュール例をご紹介します。

治験コーディネーター(CRC)の女性の上半身のイメージイラスト。。
  • クリニックと病院を含む3施設、3プロジェクトを担当。
  • 1週間のうち、外勤4日、内勤1日程度の割合。

CRCの1日

9:00

オフィスに出社:

  • 朝会出席
  • メールチェック・スケジュール確認・電話対応
  • これから始まるプロジェクトの準備

10:30

電車で移動

11:00

Aクリニックを訪問:

  • 同意取得のサポート

12:00

昼休憩

13:00

治験に参加している患者さんが来院:

  • 治験参加者のサポート
    • 検査キットのなどの準備
    • 診察立ち合い
    • 次回の来院日の確認
    • 症例報告書の作成

17:30

業務の報告をして、直帰

社員の声:

患者さんにとって「話しかけやすい存在」であることを心掛けています。来院時の何気ない会話から小さな変化を感じ取り、状況に応じて適切な対応ができるよう、常に柔軟でありたいと考えています。

仙台オフィス CRC:Y.Yさん

CRCの1週間

※テレワークやフレックス制度は、自立後、上長の許可を得て活用可能

月曜日

Aクリニックに直行して業務開始:

<X試験>

【同意説明のサポート】

【治験参加者対応】

  • 検査キットなどの準備
  • 診察立ち会い
  • 次回来院日の確認
  • 症例報告書の作成

業務報告後、直帰

火曜日

Aクリニックに直行して業務開始:

<Y試験>

【CRA対応】

  • モニタリング対応

【組入れ対応】

  • カルテスクリーニング

業務報告後、直帰

水曜日

B病院に直行して業務開始:

<Y試験>

【治験参加者対応】

  • 検査キットなどの準備
  • 検査内容の確認
  • 診察立ち会い
  • 次回来院日の確認
  • プロトコール内容をCRAに確認

業務報告後、直帰

木曜日

B病院に直行して業務開始:

<X試験>

【治験責任医師対応】

  • 検査結果を責任医師へ報告

【治験参加者対応】

  • 検査キットなどの準備
  • 診察立ち会い
  • 新規治験参加者の適格性確認補助のためカルテ閲覧

業務報告後、直帰

金曜日

オフィスに出社:

  • メールチェック
  • 電話対応
  • 交通費精算

【勉強会】

製薬企業担当者による新規プロジェクトのプロトコール勉強会に参加

社員の声:

メンバーが多い病院担当チームでは、役割分担しながら協力でき、相談しやすいのが魅力。合間の雑談も良いリフレッシュになります。一方、少人数のクリニックでは自分のペースで落ち着いて業務に向き合える点が魅力です。

東京オフィス CRC:Y.Oさん

CRCのやりがい

CRCの仕事は業務範囲が広く、やりがいの感じ方も人それぞれです。シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)でCRCとして働く社員へのインタビューでは、以下のような声が多く寄せられました。

新薬の開発や承認に貢献できること

新しい治療法や薬を待ち望む患者さんの助けになれること

医師や医療機関スタッフ、患者さんから信頼されていると実感する瞬間

病院内での調整や対応を経て、プロジェクトを完了したときの達成感

CRCの業務は、病院内で多くの人と連携しながら進めるため、困難な場面も少なくありません。しかし、それらを乗り越えたときの達成感は非常に大きく、仕事のやりがいにつながっています。

シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)とは?

シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)は、「くすりの一生から、ひとの一生まで」をコンセプトに医療関連施設を中心に総合的な支援を行っています。

医療機関側の治験に関わる業務を受託・代行し、治験実施体制の整備支援から実施・運営までトータルにサポートするSMO業務や、治療、予防および健康に着目し、メディカルコンタクトセンターや服薬アドヒアランスによる治療の支援をするサービス等、医療機関や患者、一般消費者の医療や健康維持・増進のための支援業務を展開しています。

既存の枠にとらわれず、新しい価値の創出を目指して、ともにチャレンジしていける方を求めています。

シミックヘルスケア|広報担当
シミックヘルスケア|広報担当
シミックヘルスケア・インスティテュートの広報担当が執筆・監修しています。 ブログでは、治験コーディネーター(CRC)や治験事務局担当者(SMA)など、私たちの仕事や職場の魅力、SMO業界のお役立ち情報などをご紹介しています。

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