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DCT(Decentralized Clinical Trial)とは|分散型臨床試験
DCTは、「Decentralized Clinical Trial」の略で、分散型臨床試験や非病院依存型治験などと呼ばれる、新しい治験の方法です。
従来の治験では、患者さんが医療機関に来院して、治験に参加することが一般的でしたが、DCTでは、患者さんが定期的に医療機関に来院することなく、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどのデジタル技術を活用して、自宅や遠隔地などから治験に参加できます。
DCTは、治験の効率化や、患者さんの来院の負担軽減などのメリットがあるとして注目されています。この記事では、DCTについて解説します。
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目次[非表示]
- 1.DCT(Decentralized Clinical Trials)とは
- 2.DCTのメリット
- 2.1.患者さんの負担軽減
- 2.2.広いエリアでの被験者募集が可能
- 2.3.リアルタイムデータの取得
- 3.今後の課題
- 4.まとめ
DCT(Decentralized Clinical Trials)とは
DCTは、「Decentralized Clinical Trial」の略で、分散型臨床試験や非病院依存型治験などと呼ばれる、新しい治験の方法です。
従来の治験では、患者さんが医療機関に来院して、治験に参加することが一般的でしたが、実施医療機関への通院が患者さんの負担となったり、実施医療機関に通院可能な地域の患者さんを集める必要があるなど、場所の制約が多いことが課題のひとつでした。
DCTは、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどのデジタル技術を活用して、患者さんが自宅や遠隔地などからリモートで治験に参加できる、新しい治験の手法です。
DCTのメリット
患者さんの負担軽減
DCTでは、患者さんは、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどのデジタル技術を活用して、自宅などからリモートで治験に参加することができます。そのため、指定された医療機関へ、毎回来院する必要がないため、移動や待ち時間にかかる患者さんの負担を軽減できます。
広いエリアでの被験者募集が可能
従来の方法では、実施医療機関の周辺にお住いの方など、来院可能なエリアの制約があったため、治験に参加いただく患者さんを集めることが難しい場合もありました。DCTでは、インターネット環境があれば治験への参加が可能となるため、幅広い地域から患者さんを集めることができます。また、地理的な制約がないことで、多様な患者さんのデータを集めることができ、実際に市販後に使用した場合に近い結果が得られる可能性が高まります。
リアルタイムデータの取得
従来の治験では、製薬企業がデータを収集するために、多大な時間や労力が必要でした。DCTでは、患者さんが身に着けているウェアラブルデバイスなどで計測したデータを、リアルタイムで収集、一元管理、解析ができるため、治験の効率化を図ることができます。また、医療機関にとっても、検査データを手入力する際の手間やミスが減らせるメリットがあります。
今後の課題
近年の治験は、複数の国で同時に行われる「国際共同治験」が主流になってきています。今後は、日本でも、国際共同治験に参加する際に、DCTの手法が活用される機会が増えていくかもしれません。
今後の課題としては、DCTが普及するためには、法律などによる規制や、ICTなどの技術、運用面などで考慮すべき点があります。たとえば、法律の整備だけではなく、医療機関のIT環境や手順書の整備なども必要です。
まとめ
DCTは、「Decentralized Clinical Trial」の略で、分散型臨床試験や非病院依存型治験などと呼ばれる、新しい治験の方法です。
従来の治験では、患者さんが医療機関に来院して、治験に参加することが一般的でしたが、DCTでは、患者さんが定期的に医療機関に来院することなく、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどのデジタル技術を活用して、自宅や遠隔地などから治験に参加できます。
DCTのメリットは、患者さんの負担軽減や、被検者募集、データ収集など多岐にわたります。普及のためには、法律などの整備や技術的な課題の解決、運用方法の整備など、多くの課題もありますが、今後DCTは、治験の効率化をより促進するための重要な手法のひとつかもしれません。
シミックヘルスケア・インスティテュート株式会社(CHI) は、SMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)として、全国4,000以上の医療機関と提携し、20年以上にわたり各医療機関を支援してまいりました。
これまでの知見・経験を活かし、治験・臨床研究の実施から事務的業務、IRB(治験審査委員会)事務局業務まで、医療機関における治験実施をフルサポートいたします。
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