
研究への患者・市民参画(PPI)とは?
研究への患者・市民参画(Patient and Public Involvement, PPI)は、医学研究や医療の分野において、患者や一般市民が研究の計画立案、実施、結果の解釈などに積極的に参加する取り組みです。
PPIの重要性が認識されるようになり、研究者や医療機関が患者・市民との協力を通じてより効果的な研究を行うことが増えてきました。
この記事では、PPIの概念、メリット、および実施例について詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.PPIの概念
- 2.PPIのメリット
- 2.1.研究のリレバンス向上
- 2.2.倫理的側面の強化
- 2.3.結果の解釈と応用
- 3.PPIの実施例
- 3.1.研究計画への参画
- 3.2.試験の被験者リクルートメント
- 3.3.研究結果の共有
- 4.まとめ
PPIの概念
PPIは、「患者と公衆(市民)が研究に参画する」という意味を持ちます。
従来の医学研究では、研究者や専門家のみが研究の立案や実施を行うのが一般的でしたが、PPIでは患者や市民も積極的に参加し、彼らの意見や経験を研究に反映させることが重視されます。
PPIのメリット
研究のリレバンス向上
PPIにより、研究が実際の患者や市民のニーズや関心に合った内容になるように調整されます。研究の成果が実生活に即したものとなり、リレバンスが向上します。
倫理的側面の強化
PPIは倫理的な側面を強化する効果があります。患者や市民の意見を尊重し、研究の倫理性を高めることができます。
結果の解釈と応用
PPIにより、研究結果の解釈や応用において患者や市民の視点が取り入れられます。それにより、研究の実用性や実践への適用が向上します。
PPIの実施例
研究計画への参画
患者や市民が研究計画の立案に参加し、研究の目的や方法に関する意見を提供します。研究の問題意識や研究項目の優先順位を決定する際に重要な役割を果たします。
試験の被験者リクルートメント
PPIは臨床試験などの被験者リクルートメントにおいても有用です。患者のニーズを考慮したリクルートメント戦略の立案に寄与します。
研究結果の共有
研究結果の解釈や共有においても、PPIは重要な役割を果たします。研究の成果を患者や市民に理解してもらい、実践への応用につなげるための支援を行います。
まとめ
研究への患者・市民参画(PPI)は、医学研究や医療の分野において、患者や市民が積極的に研究に参加する取り組みです。
PPIは、研究のリレバンス向上や倫理的側面の強化、結果の解釈と応用においてメリットがあります。研究計画の立案から試験の被験者リクルートメント、研究結果の共有まで、様々な場面でPPIが実施されています。
患者や市民の視点を取り入れることで、より社会に貢献する医学研究が進められることが期待されます。
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