
PHR(Personal Health Record)とは?デジタル時代の健康情報管理
現代の医療・ヘルスケア分野では、テクノロジーの進化が患者の健康情報管理に新たな道を開いています。
その中で注目すべきツールの一つが「PHR(Personal Health Record:パーソナルヘルスレコード)」です。
この記事では、PHRの基本的な概念からその重要性、そしてなぜ医療・ヘルスケア業界で注目されているのかについて詳しく説明します。
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PHRとは?
PHR(Personal Health Record:パーソナル・ヘルス・レコード、個人健康記録)は、個人が自分の健康情報をデジタル情報で管理するためのツールで、電子カルテ(生涯型電子カルテ) とも呼ばれます。
これには、診療履歴、処方箋、検査結果、アレルギー情報、ワクチン情報などが含まれます。
PHRは、患者が自分自身の健康情報に簡単にアクセスすることができ、必要な時に、医療機関や医師・医療従事者などの専門家とデータを共有できます。
行政の取り組み
マイナンバーカードやマイナポータルの普及とあわせ、厚生労働省においても、「国民の健康づくりに向けたPHRの推進に関する検討会」などが開催されています。
■参考資料
→国民の健康づくりに向けたPHRの推進に関する検討会(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou_520716_00001.html
PHRの重要性
データの一元管理
PHRは、異なる医療機関や専門家から提供された情報を一元管理するための便利なツールです。これにより、患者は自分の健康情報を統合的に確認でき、医療の連続性が向上します。
患者中心のアプローチ
PHRは患者中心の医療を促進します。患者は自分自身の情報を管理し、治療計画や医療意思決定に積極的に参加できるようになります。
セキュリティとプライバシー
PHRプラットフォームは、データのセキュリティとプライバシーに高い基準を設けています。患者は自分の情報へのアクセスを管理し、機密性が確保されます。
PHRの利用例
緊急時の情報提供
PHRは救急医療で重要な情報源となり、アレルギー情報や過去の手術歴など、緊急時に医療プロバイダーに提供されます。
治療計画の助け
PHRを使用して、患者と医療専門家は治療計画を共有し、最適な治療法を見つけるのに役立てます。
予防ケアの促進
PHRには予防接種の履歴や定期的な健康チェックの情報が含まれ、予防ケアをサポートします。
まとめ
PHR(Personal Health Record)は、医療・ヘルスケア分野においてデジタル革命をもたらす重要なツールです。患者と医療提供者とのコミュニケーションを向上させ、医療の質を高め、より効果的な健康管理を実現する一翼を担っています。今後ますます普及が進むことが期待されます。
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