CRAから市販後医薬品の安全管理へ―患者さんの「日常」を守る仕事―
治験で承認された医薬品が、患者さんのもとで安全に使われ続けるためには、市販後の適切な管理が欠かせません。薬学の専門性と治験現場でのCRA(モニター)としての経験を活かし、治験から市販後へと広がったキャリア。その歩みと仕事への想いを伺います。
治験で承認された医薬品が、患者さんのもとで安全に使われ続けるためには、市販後の適切な管理が欠かせません。薬学の専門性と治験現場でのCRA(モニター)としての経験を活かし、治験から市販後へと広がったキャリア。その歩みと仕事への想いを伺います。
CRAから市販後医薬品の安全管理へ―患者さんの「日常」を守る仕事―
MC(メッドコミュニケーション)事業部 薬剤適正使用グループ:N.Tさん
薬学部卒業後、新卒社員としてシミックグループへ入社し、シミック株式会社でCRA(臨床開発モニター)としてキャリアを開始。感染症や中枢神経系(CNS)領域を中心に約4年間の経験を積んだ後、市販後の医薬品に関わる業務にも携わりたいという想いから、グループ内転籍制度を利用し2025年にCHIのMC事業部へ。現在は、市販後医薬品の安全対策の一環として行われる「適正使用管理業務」を担当している。
※本記事の所属・内容は取材当時のものです。

MC(メッドコミュニケーション)事業部とは?
メッドコミュニケーション事業部は、患者さん・医療従事者向けのコンタクトセンターや保健師・管理栄養士による特定保健指導、患者サポートプログラムなど、治験から市販後まで幅広いヘルスケア関連事業を展開し、医療機関や製薬企業、自治体などを支援している部門です。
家族が調剤薬局で薬剤師として働いていたこともあり、N.Tさんにとって医療は子どもの頃から身近な存在でした。自然と医療の道を志し、大学では薬学部へ進学。薬剤師資格も取得しました。製薬企業の開発部門も視野に就職活動を行っていた際、企業説明会で出会ったのがCRO(開発業務受託機関)です。複数の製薬企業と関わりながら、新しい医薬品を世の中に送り出すCROの事業に将来性を見出し、2020年にシミックグループに入社。シミック株式会社でCRA(臨床開発モニター)としてキャリアをスタートさせました。
入社後は感染症やCNS領域の治験を担当。もともと子どもが好きなN.Tさんは、「子どもが病気で苦しむ姿を減らしたい」という気持ちもあり、小児RSウイルス治療薬のプロジェクトにも大きなやりがいを感じていました。しかし小児治験では、保護者からの理解を得る難しさからエントリーが想定通りに進まないケースもあり、一般の方への治験啓発の難易度の高さを実感しました。
CRAの業務では、各地の医療機関を訪問し、医師の治療方針や見解を直接聞く機会もあり、大きな学びを得ました。また電子カルテやEDC(※)のデータを確認し、有害事象の有無を細かくチェックする業務を通じて、「物事を丁寧に確認する力」が自分の強みであることにも気づきました。一方で治験を経て上市された医薬品が、実際の医療や人々の生活のなかで安全に使われ続ける仕組みにも携わりたい、そう考え上司に相談したところ、シミックグループの転籍制度“Jobポスティング(※)”を提案されました。同じグループ内で新しい挑戦ができる安心感に加え、カジュアル面談を通じて自分がそこで働く姿を自然に想像できたことも後押しとなり、CHIのMC事業部への転籍を決意。転籍後は薬剤適正使用グループに所属し、市販後の医薬品の適正使用等に関する業務を担当しています。
※EDC (Electronic Data Capture): 電子データ収集システムのこと。「紙」の症例報告書を用いて入手していた臨床試験データの記録や症例登録を、システムを活用してオンライン上で行う仕組み。
※Jobポスティング: 社員から広く応募を募り、適材適所の人財配置を推進するとともに、社員のチャレンジや自律的なキャリア形成を支援し、組織の活性化を目的とする、シミックグループの制度。
現在の業務では、副作用などの観点から厳密な管理が必要な医薬品を取り扱っています。患者さんに服薬状況や薬の管理状況などを定期的に確認し、必要に応じて医療機関へ電話で問い合わせるなど、医療機関との連携も欠かせません。一見すると同じ作業の繰り返しのようにも見えますが、患者さんによって状況も変われば、対応も変わります。また、扱う医薬品は安全管理が極めて重要であり、確認漏れやコミュニケーションミスが、患者さんの健康に影響を及ぼすリスクもあるため、決して間違いは許されません。
しかし問い合わせをする医療スタッフは、常に多忙な方々です。「早く終わらせなければ」と思うあまり、焦ってしまったり、追加確認のため後から電話をかけ直したりすることもありました。そんなとき、先輩から教えられたのは「立ち止まる」という判断です。あやふやなことをそのままにせず、一度立ち止まって確認するということ。必要であれば、先輩や同僚に助けを求めること。それが結果として、正確な情報をより早く届けられることにつながるのだと学びました。
電話の途中で、より知識や経験を持つコミュニケーター(オペレーター)へ交代すると伝えるのは、勇気のいることです。「早くして」と言われるのではないかと緊張したこともありましたが、実際には多くの方が電話の向こうで待ってくださいます。正しい情報を待っている方へ、正しい情報を伝える。その姿勢こそが、患者さんの安全につながるのだと知りました。
CRAとして培った細かな確認力、電話口の向こうの患者さんや医療関係者とのコミュニケーションの積み重ね、そして判断力の向上が現在の業務を支えています。
チーム内では、社内マニュアルの整備や過去事例の共有など、業務品質を高める取り組みも行っています。
「マニュアルは覚えなくていい。その代わり、どこに書いてあるかを覚えておいてほしい」
これも先輩から教わった言葉です。人の記憶は完璧ではなく、情報は常に更新されていきます。患者さんの安全に関わる仕事だからこそ、必ずマニュアルに立ち返り、正確な情報を確認する。その意識が、チーム全体に根付いています。
また、電話対応は患者さんや医療関係者の状況によって、求められる対応が異なります。そのため社内でのロールプレイや振り返りを通じて経験を積み重ね、さまざまな場面に柔軟に対応できる力を磨いています。迷ったときは周囲に相談しながら対応することで、経験や知識を積み重ね、電話対応のスキルも自然と身についてきました。
以前、治験参加に関する電話対応を行うプロジェクトに参加したことがあります。その際、これまでの知識を活かし、患者さんへ治験について正しい情報をお伝えすることができました。今後は、経験や知識を積み重ね、問い合わせ窓口など業務の幅を広げたいとも思っています。またトレーナーとして、後輩を育成できる存在になることもこれからの目標の一つです。専門性を高めながら、チーム全体に目を配れる存在へ。治験の現場で培った経験を活かし、医薬品が患者さんの日常を支え続ける社会に、これからも貢献していきたいと考えています。
Pamphlet



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FAQ
Q.
A.
はい、可能です。CRA(臨床開発モニター)として培った医薬品知識や安全性への理解、医療機関とのコミュニケーション力は、市販後医薬品の安全管理業務でも活かすことができます。特に適正使用管理や患者対応業務では、治験経験が強みになるため、CRAからCHIの薬剤適正使用グループへ転職した方もいらっしゃいます。
Q.
A.
市販後医薬品の安全管理は、医薬品が患者さんのもとで薬剤が安全に使用され続けるよう、副作用情報の確認や服薬状況の把握、医療機関との連携などを行う業務です。適正使用を支える重要な役割を担っています。
Q.
A.
コンタクトセンターでは、患者さんや医療機関からの問い合わせ対応や、服薬状況・体調の確認などを電話で行います。単なるオペレーション業務ではなく、医薬品の安全性を守るための重要なコミュニケーション業務です。
Q.
A.
正確な情報を伝える力、傾聴力、状況に応じた判断力が求められます。また、医薬品に関する知識やマニュアルを適切に活用する力も重要です。未経験でも、研修やOJTを通じて習得することができます。
Q.
A.
CRAとして培ったデータ確認力や安全性への意識、医療機関とのコミュニケーション経験は、患者さん対応や情報確認業務に直結します。特に「正確性を重視する姿勢」は大きな強みになります。
Q.
A.
医薬品が適切に使用されるよう、患者さんの服薬状況や副作用の有無を確認し、必要に応じて医療機関へ情報連携を行う業務です。リスクの高い医薬品では特に重要な役割を担います。
Q.
A.
はい、可能です。医療や医薬品に関する基礎知識は入社後の研修で学ぶことができ、先輩社員のサポートのもとで段階的に業務を習得していきます。相手の話をしっかり聴くコミュニケーション力が活かせる仕事ですので、未経験の方も安心してご応募いただけます。
Q.
A.
患者さんや医療機関と直接関わりながら、医薬品の適正使用を支えられる点にやりがいがあります。一つひとつの対応が、患者さんの安心や安全につながっていると実感できるほか、自分の応対次第で「ありがとう」と感謝の言葉をいただけることも多く、大きなやりがいとなっています。
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